こんにちは!群馬の病院生まれ東京シンガポール茨城栃木神奈川育ち平沼です。
さて、今回のお話はタイトル通りです。
私は2つ上の姉が中学生になるまで(つまり私は小学5年生になるまで)、いわゆる転勤族でした……という話をすると、成長した今、たまに聞かれることがあります。
「転校って、実際のところ子どもにとってどうなのかな?」
今現在お母さま、お父さまである方、あるいは将来そうなりたい方にはやはり気になることだと思います。特に、お勤め先によっては転勤の可能性があることが分かっている方……決して無視できない問題ではないでしょうか。サクシードでも、例えば主婦をされているアシスタントさんに「旦那さまに転勤の可能性がないわけではないから……」と尋ねられたことがありました。
というわけで、あくまでも私の経験則ではありますが、小学生時代を転勤族として過ごしたかつての小娘が、当時のことを思い出しつつ、転校について個人的に思ったことを書いてみようと思います!お子さんによって性格や家庭環境等さまざまですし、私が子供だったころと現代では色々と世間も変わりすぎているので、必ずしもこれが正解とは限りません。が、参考ぐらいにはなれたらいいな!ということでよろしくお願いします。
さっそくですが、まずは私の記憶にだいぶ強く残っている思い出話をひとつ!
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私が初めて小学校を転校したのは2年生の冬です。
小学生って算数ドリルあるじゃないですか。今もある……ある……今もありますよね……?えっ あるよね………???時代についていけない わからない あるということで話を進めます ゆるしてください(?)
私は転校前の、いちばん最初に通っていた小学校で、算数ドリルの使い方を次のように教わりました。
- まずは普通に解く。ドリルに直接ではなくノートにやる。
- 答え合わせ。
- 答え合わせ後、間違えた問題はもう一度解く。正解できるまで繰り返し解く。
で、1セット。クラス全員、みーーーーんなこの使い方。もちろん私も、この使い方。宿題を提出するとき、最後の解き直しまでちゃんとやらないと先生に注意されます。だから当時の私は、この使い方が『正しい』『あたりまえ』と思っていました。
そして、転校。転校先で渡されたドリルは、転校前に使っていたものと同じでした。タマ&フレンズのやつ……って言って通じるんだろうか……。まぁ、だから、私は何も気にすることなく、転校前と同じようにドリルを解いて、先生に提出したんですよね。
そしたら、すっっっっごい褒められて。
なにを褒められたかって、答え合わせしたあとに間違えた問題をもう一度解いたこと、です。めちゃくちゃ褒められて、その日の帰りの会にクラス全員の前で紹介までされました。
あの時の私は、今まで通りにやっていただけだったのに、まさかそこまで褒められるなんて思っていなかったから、正直かなり戸惑ったし、衝撃を受けました。それこそ、20年たった今でもよく覚えているほどに。
……突然ですが、ここで2問ほど問題です。
まず第1問。とても褒められた当時の私は、その後どういう行動をとったでしょうか?
喜んで親に報告した?得意げになって他の子に自分のドリルの使い方を教えた?
答えは、それまでのドリルの使い方をやめました。
褒められているのに、何故?と思ったでしょうか。確かに、褒められていたので嫌な気持ちにはならなかったと記憶しています。それよりも戸惑いの方が大きかったんですけどね……。
では、第2問。私はどうして、せっかく褒められたドリルの使い方を止めてしまったのでしょうか?
もしかしたら、今現在、当時の私と同じくらいの年齢のお子さんがいらっしゃる方なら分かるかも?答え知ったら「あぁ〜〜〜〜〜」ってなってくれる方はいるんじゃないかなぁ、とは思うんですが……。
答えは、当時の私はクラス全員の前で(当時の私にとって)大袈裟に褒められたことで、そこで初めて、あることに気づいたからです。
それは、
「わたし、みんながやっていないことをやっちゃったんだ」
っていう、ね。
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……私の思い出話はここまでです。どうでしたか?お楽しみいただけたなら幸いです。
さて。
みんながやっていない、と分かっているうえで周りと違うことをすること。
みんなもやっているものだ、と思い込んだまま周りと違うことをしてしまうこと。
似ているようで、全然違います。後者は、気づかなければ特に何かあるわけではありませんが、気づいた時の不安感とか焦り、けっこうなものだったりするんですよね……
「みんなやっていたこと」が「誰もやっていないこと」になる、あるいはその逆で「今までやっていなかったこと」が「みんなやっていること」になる。それが、転校です。
ただ、このことを初めから意識できているお子さんはそう多くないと思います。
自分だけが、みんなと違うことをしてしまった。あるいは自分だけが、みんながやっていることをしていない・できない・分からない……
それに気づいた時、そのストレスに対してどう向き合えるか。
お子さんにとって転校がマイナスにならないか否かの重要なポイントのひとつだと、私は思います。
大人が「そんなこと気にする!?」って思ってしまうような些細なことでも気になっちゃう、ってお子さんも小学校低学年くらいだと多いんじゃないかな。もう少し成長したお子さんだとまた少し変わってくるかな?
でもこのストレスは、新しい環境に慣れていけば薄れていくものです。体感、勝負は転校して初めの1.2週間といったところでしょうか?いや、ここはお子さんによって変わるところではあるかもしれませんが……。少なくとも最初の1週間を乗り越えれば、新しい環境での生活スタイルが分かってくるかと思います。
だから、まずは最初の1週間。周りの大人も、お子さんをうまくサポートしてあげてください。お話を聞いてあげて、もし今までと違っていた部分を気にしているような素振りがあれば、共感を示した上で「今までと違うことは悪いことじゃない」とか「周りと違うことはこれから合わせていけば大丈夫」ってことを教えてあげてください。環境の変化を柔軟に受け入れられるようになれば、それだけでお子さんが抱えるストレスはかなり減ると思います。たぶん!
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ここまで、私の経験則から思ったことを書いてみたわけでしたが、いかがだったでしょうか。参考になりましたかね?本当は話そうと思えばもっと話せることはあるのですが、全部書こうとするとえげつない長さになりそうなので、今回はここまで。もし需要ありそうだったらまた別の機会に書くかもしれない。あるのか分かんないけど!
子どもにとって、転校は選べるものではありません。子どもは大人についていくしかありませんから。だからこそ、転校によって生活が辛いものになってしまう、なんてことは、ないものであって欲しいですよね。
転勤によるお子さんの転校を懸念されているお母さまやお父さまの不安が、この投稿で少しでも軽くなればいいと思います。がんばれーーーーーーーーー!!!!!!