IT事業部の山田です。

新年度になって立て続けにめでたい話題が舞い込んできて、周囲につられてなんだかこちらもハッピーな気分になっている一方、私の花粉症は今くらいの時期から少しずつその威力を増していくので、そろそろ憂鬱な気分にもなりつつ。禍福は糾える縄の如し、とはよく言ったもので。(なんだか違う気もしますが)

さて、前回に引き続き、AWSの話題を。

ここ数年、情報技術の世界でよく使われる言葉に「AI」や「IoT」、「ビッグデータ」といったキーワードがあります。実際、すでに多くの企業やサービスで活用されています。これらの技術をすべて自社で開発・運用する(オンプレミス)と、サーバーといった設備代や、そのサーバーの毎月の電気代、システムの開発費などの費用が掛かりますが、AWSをうまく使うと、それらの費用が抑えられます。
というのが、前回の記事でした。

今回は、どういった部分で活用されているのか、すこし紹介したいと思います。

主婦御用達のあのアプリも、AWSで動いている

突然ですが、私の趣味は料理です。一人暮らしなので趣味と実益を兼ねているのですが、ほぼ毎日、台所に立っています。
(余談ですが、プログラマーやシステムエンジニアの人たちの中には、料理が趣味という男性が非常に多いような気がします。これについては機会があればブログで書きたいとも思っていますが)
そんな自炊生活を支えているのが「クックパッド」なんですが、クックパッドも実はAWSで動いています。

クックパッドはバレンタインデーのある2月にアクセスが集中するそうです。
アクセスがピークを迎える時期を基準にサーバを用意してしまうと、ピーク時以外はそれほどのサーバは必要なく、無駄な投資になってしまいます。かと言って、年間アクセス数の平均くらいを基準にサーバーを用意してしまうと、アクセスの集中したタイミングでサーバーが耐え切れなくなり、レシピが表示されない状況に陥ります。

これを解消するためにAWSの仕組みを利用しています。
アクセス状況に応じてサーバーを用意する。
人の手で行うと非常に手間がかかり間違えやすいこの作業を、AWS上の仕組みを使うことで簡素化できる、というわけです。
さらに、その時々の必要最小限に応じたサーバーを用意することができるので、物理的な固定費がかからないというメリットもあります。

参考:AWS 導入事例: クックパッド株式会社
https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/cookpad/

 

「15分後」を予測することも出来る

ビッグデータとAIを連携させることで、ちょっとした未来予測をすることも出来ます。
例えば、天気や曜日・時間帯・客の入りなどに応じて商品を用意する必要のある回転寿司店で実際に導入されています。
注文が入ってから冷凍されているお寿司のネタを解凍していては遅いので、今まではスタッフの経験などを基に準備していたことをAIによるビッグデータ解析に任せて、実際にロスを減らしています。

 

オンプレミスの方が安くなる場合も

いいことづくめのAWSですが、システムの規模によってはオンプレミスのほうが安くなる場合もまだまだあります。
導入するシステムやシステムに期待している効果などと、投資する金額・予算に応じてシステム構成を検討してください。

かなり端折って説明してしまいましたが、身近な例ではWebサイトのアクセス負荷分散などからでもAWSを試してみてはいかがでしょうか。