とちぎ経営人財塾第5期の最後となる、伊那食品工業株式会社 企業視察が行われました。6月の実施を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、8月に日程を延期して開講いたしました。現地集合現地解散で実施し、消毒を徹底しての実施となりました。受講生及び受講生の会社関係者やOB・OGなど総勢16名が参加され、学びを得ることができました。

伊那食品工業は長野県伊那市に位置し、日本の寒天業界でのシェア率トップを誇ります。社員と地元に愛されるその経営の真髄を学ぶべく、全国各地の企業が視察に訪れています。

現地に着くと、テーマパークのような佇まいや、隅々まで美しく手入れされた社内の様子が印象的で、参加者の話題に登りました。初めに社内レストランで昼食を取り、社内の見学と弊社代表水沼からの説明を受けました。最後に、塚越英弘社長からご講話をいただきました。

会社の存在目的とは何か。

塚越社長は「人を幸せにする」という軸をもち、「年輪経営」という考え方で長い視点で会社を捉えていらっしゃいました。伊那食品で働く社員がまず幸せでなくてはいけない、それに反することはしないという確固たる信念が伝わり、参加者は頷いてメモを取りながら、真剣な雰囲気で講話が進みました。

質疑応答では、「理念を社員に伝えるための工夫は」「数値目標を持たないとは信じがたいがどういうことか」という質問が出ました。前者に対しては、みんなで同じことをする場面に経営者も参加することや、「年輪経営」の本を全社員が持っていることを挙げられました。後者に対しては、会社の成長指標を利益に限らず、会社が良くなったという感覚を大切に捉えているとお話されました。

参加者一人一人が自分に置き換えて、活かせる点を探しつつ講話を聴いていた様子でした。非常に有意義な1日となりました。