地域企業に必要なマーケティングとは?
商品開発、新規事業等の企業活動においてますます重要になってくるマーケティングの手法並びに具体的実践について学ぶ。
さらに、マーケティングを活用して企業の価値をどう高めていくのか、次世代経営に必要なマーケティングの在り方、アプローチ法について検証する。
とちぎ経営人財塾2015 第5講は、人を大切にする経営体系から人財育成、財務といった基礎的なテーマからマーケティング分野に入ってきました。
本講義では、法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科教授であり、日本におけるマーケティングの第一人者である小川孔輔先生にご講義いただきました。
地域企業において今後最も必要になるテーマであり、地方創生でもマーケティング視点が必要、マーケティングを活用した町おこしなど、その言葉はよく聞かれるようになりつつあります。
しかし、その実態はまだまだマーケティングの本質を踏まえた活用にはなっておらず、販売促進の一環、テクニカルな手法とのイメージが先行しているように思えます。
しかし、マーケティングとは「顧客(市場)の創造」であり、日々の企業活動の中に体系的に落とし込んでいくものだと小川先生の講義から再認識いたしました。
「農業分野において産地移動が始まっている。栃木県にとっては大きなビジネスチャンス」
「顧客満足度調査からわか大きな企業が有利な時代は終わった。地域や中小の企業でもマーケティング視点を持つことで収益性の高いビジネスをつくることが出来る」
「相対的なサービスレベルの向上が起こっていることがマクドナルド、ディズニー凋落の一つの要因」
「行き過ぎたオペレーションの効率化がサービスレベルを下げて、顧客満足度を下げてしまう」
「ターゲット・エリアを絞り、満足度の高いサービスを展開することで持続可能な市場を創造できる。そのために、マーケティングを経営体系、戦略に盛り込み日々の活動を行っていくこと」
また、CS(顧客満足度)をもとにした分析結果から、マーケティング視点でどのような対応策が必要か、業績と顧客満足度の相関などを日本マクドナルド・オリエンタルランドの事例からケース討議を行いました。
オリエンタルランドが夢の国でありつつづけるために、経営者であればどのような手を打つべきか。さまざまな意見を出し合い、お互いにシェアしあうことができました。
栃木でMBAクラスのマーケティングの講義を開催できたことをうれしく思うとともに小川先生に改めて感謝いたします。