IT事業部の山田です。
いつの間にか7月末、梅雨もすっかり明け……たわりにはなんだかはっきりしない天気が続いてはいますが、小学生たちは夏休みを満喫している時期ですね。
今、小学生の習い事で「プログラミング」が人気になっているようです。どうやら2020年以降に施工される「プログラミング教育必修化」が背景にあるようです。

なぜプログラミング教育が必要なのか

少子高齢化などの影響により、人材確保の問題は多くの企業にとって今後ますます大きくなってきます。しかし、そこに輪をかけて人手不足が叫ばれているのがIT業界で、経済産業省の発表によると、2020年に36.9万人、2030年には78.9万人のIT人材が不足すると予測されています。


IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果

シンプルに言うと、IT業界の市場規模はどんどん拡大していくにもかかわらず、それに対応できる現場の人間が足りない。
社会がIT人材を求めているのに、足りない。需要に供給が追いついていない。
だから、育てていこう、ということのようです。

プログラミングが出来ないと仕事ができない、とまではならないとは思いますが、今の小学生中学生が就職するときにどうなっているかははっきり言ってわかりません。

余談ですが、30年前に「パソコンが出来ないと就職できない」と訴えても、それほど信憑性はなかったでしょう。ですが、現在の就職情勢では「パソコンが出来ないと選択肢は限られてしまう」のが現実です。そう考えると、もしかすると数年後数十年後には「プログラミングが出来ないと」となる可能性も考えられます。また、これからのIT人材を育てていくことも大事でしょうけど、その前に、今のIT人材をもっときちんと評価できる社会を、とついつい考えてしまうわけですが、この評価できていない理由も「プログラミング教育」が行き届いていないからと考えれば、少しは期待できるのかな、とも思うわけです。

さて、話がそれましたが。
小学校でのプログラミング教育は、実際にプログラムを書く(コーディングをする)わけではなく、「プログラミング的思考」を身につけることを目的としてます。
プログラミング的思考とは「自分が求めることを実現するために、必要な動作や記号、またそれらの組み合わせを考え、どのように改善すればより意図したものに近くのかを考える論理的思考」のことです。

そう考えると、このプログラミング教育は、コミュニケーション能力の向上や、問題解決時のロジックの組み立てなど、IT業界以外の仕事でも役立つ考え方を育むのではないでしょうか。

プログラミングというと「理系のお仕事」の印象があるかもしれませんが、プログラミングは「プログラミング言語」で書かれており、言語ゆえに文章の組み立てが非常に重要になってきます。そう考えれば、プログラミングはむしろ文系の範囲なのではないか、という考えもできます。

プログラムは書いたとおりにしか動きません。
「じゃあ、どう書くか」「どのように文章を組み立てるのか」という考え方が「プログラミング的思考」であり、この考え方を育むのが小学校の「プログラミング教育」なんだろうな、と思います。
答えを教えるのではなく、考え方を育てる。
プログラミングに限らず、重要な事だと思います。

では、実際にどのような教育が行われるのか。
担当する先生によって「当たりハズレ」が大きくなりそうな気がしますが、そのあたりはこれから議論されるようです。

何にせよ、自分の子供に「プログラミング教えて」と言われたら答えられる程度の知識は準備しておきたいものです。