IT事業部の山田です。

前回のブログで「パソコンが出来ないと職業の選択肢は限られてしまう」と少しだけ書いたのですが、そこでふと気になったのが、今回のブログのタイトルに掲げました「Excel、使えますか?」という言葉。求人票でもよく見かけるこの言い回し、果たしてみなさんはどう答えますか?

実はこの質問、非常に厄介だと私は思っています。
というのも、Excelを業務で使っている人は多いのですが、Excelのすべての機能を完全に使いこなしている人はほとんどいないと思うからです。

数年前に聞いたことがある例では、「Excel使えます」と面接で答えた人を採用したら、Excelへの文字入力はしたことがあるが関数は一切使えない人だった、という例。「完璧に使えるわけではないが、マクロでシートの自動複製は出来る」と答えた人は、面接担当者に「回答の意味がわからない。使えるのか使えないのか?」と問い返された、なんて話も。

パソコン中級者・上級者ほど、「Excelをまだまだ使いこなしていない」と思っていたりします。

もちろん、会社によってExcelで何をするのか、どこまで使うのかの基準は違います。
となると、面接の際に「ウチの会社ではExcelでこういった業務をしています。具体的にはExcelのこういった機能を使っています」と採用担当者や面接担当者が答えられないと採用活動に支障が出てしまうのです。
例えば、求めるスキルも数字の入力まででいいのか、if関数やlookup系の関数を使うのか、グラフの挿入・編集も行うのか、VBAでのプログラミングは必要なのか。

ちなみに、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)という、オフィスソフトをどれくらい使えるかの基準となる資格もあります。
目安にはなるかと思いますが、実技や実務能力はまた別です。自動車免許は持っているけども、実際はペーパードライバーでした、ということだってあります。

「これくらい出来るだろう」という思い込みで採用して、業務を進めていくうちで「思っていたほどではない」と言うのは、採用した方もされた方もアンハッピーな結果になりかねません。
重要なのは、どういった人に入社してほしいのか、きちんと明文化することではないかと思います。
一例としてExcelのスキルを挙げましたが、これは採用活動の時のありとあらゆる事に言えるのではないかと思います。
Webサイトで求人活動をする際、そういった部分も考えてみると、ただただ募集要項を載せるだけでなく、「こういった人に来てほしい!」「ウチはこういった会社です!」と言葉で示したほうが、いい結果につながります。

要求や長所を自分の言葉で発信する。
これって非常に難しいことですが、心がけておきたいと常々思っています。