IT事業部のYです。

1年ほど愛用している iPhone6s がなんだか調子が悪くて悩んでいたところ、Appleから「iPhone 6s が突然シャットダウンする問題に対するプログラム」が発表されていました。
https://www.apple.com/jp/support/iphone6s-unexpectedshutdown/

早速シリアル番号を確認したところ、残念ながら該当してしまったので、宇都宮唯一のApple正規サービスプロバイダに持ち込み、バッテリー交換をお願いしたのですが、この発表により交換バッテリーが世界的に品薄状態で、もしかしたら交換は年明けまで待たされるかもしれないとの事。

iPhoneなしではもはや生活できないので、早めになんとかなってほしいものです。

さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題。

前回は「システムエンジニアは依頼人の要望に沿ってシステムの構築や導入を行う人」と説明しました。

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依頼人、つまりは情報システムを発注するのは企業であり、開発にかかる費用は当然、発注した企業から支払われます。また、システム導入を依頼・発注するという事は、現状で何かしらの問題や課題を抱えているので、できるだけ早くシステム導入を完了したいのは当然でしょう。システム開発のご相談を受け、要望を聞き、費用とスケジュールを携えてご依頼主のところに再度訪問したシステムエンジニアは、時々こんなことを言われます。

『システム開発って、なぜこんなに高いんだ』
『システム開発って、なぜこんなに時間がかかるんだ』

さらには「パソコンでカタカタやるだけ原価はタダなんだからこんなに高いわけがない」「情報システムなんて形もない、ふわふわしたものに費用はかけたくない」とはっきり言われたことも。

じゃあ、なぜ高いのか。
「システムは基本的にオーダーメイド」「総費用のうち人件費が〇〇%、サーバーなどのインフラが〇〇%で」などなどご説明するわけですが、なかなかご理解していただけません。(これは説明する側にも責任がある場合もあるのですが)

しかし、システム開発の費用見積がどんどん膨れ上がる原因の多くは、また別のところにあったりするのです。

費用や時間のコストが増えるワケ

システム開発はよく、家を建てることに例えられます。
最初に依頼主の要望を聞き、予算の範囲内で設計して、設計書に従って建築、引き渡しとなります。システムも同様に、依頼主の要望を聞き、予算の範囲内で設計して、設計書に従って開発、納品となります。しかし、システム開発では完成したイメージがつきにくいため、開発の途中で新たな要望や、技術的な問題などで作業量が増えることが多々あります。

家を建ててる途中で「やっぱり3階建てにして」とか「キッチンの水回りと同じものを2階にも」という要望はちょっと実現的ではありませんが、システム開発ではそんなことが往々にして起こりうるのです。

この「当初の予定になかった作業」を見越して、あらかじめ予算やスケジュールに余裕を持たせておくのが「バッファ」と呼ばれる部分になります。このバッファをどれくらい盛り込むかは規模や案件、開発会社によって様々ですが、度重なる「追加要望」に対応し続け、このバッファを使い果たした結果、いつまでたっても完成しない「デスマーチ」の状態に突入します。

では、いいシステムを、予算を抑えて、短期間で導入するためにはどうすればいいのか。

というところがメインのはずなんですが、結局長くなってしまいましたので、次回こそはその辺りを説明させていただきます。

(デスマーチの理由は追加要望だけではありません。あくまでもひとつの例えとして捉えていただければ幸いです)