皆さん、こんにちは。財務コンサルタントの押山です。

 

涼しく…というか寒くなってきました。

今日(10月16日)は12月中旬位の気温だそうです。

奥日光では既に紅葉が始まり混雑しているようです。

皆様風邪などひいていませんか?

 

先日、ノーベル賞各賞の発表が行われました。

日本人としては、ノーベル文学賞でカズオ・イシグロ氏(英国籍)の受賞となりました。

当初は作家の村上春樹氏が最有力候補とされていたようですが、候補者名に名前がなかった

同氏が受賞されたことが日本だけでなく海外でも大きな驚きでした。

お名前は存じませんでしたが、日本でもドラマの原作となっていたんですね。

 

今回のノーベル賞で私が特に印象深かったのが、ノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー氏が

研究していた行動経済学「メンタル・アカウンティング」です。

セイラー氏の受賞は、経済的意思決定に体系的に影響を与える、次の3つの心理的特性「限定合理性」、「社会的選好」、

「自制心の欠如」を明らかにした功績が讃えられての受賞でした。

 

「メンタル・アカウンティング」とは、お金の使い方は、認知能力の限界から完全に合理的であることはできないと考え方で、

金銭に関する意思決定で人間が無意識に行う心理的な操作「限定合理性」という概念として理論化されたもの…??

 

もっと簡単に例えると、

・ギャンブルで儲けたお金はためらいなく使えるのに、働いて稼いだお金は使うのにためらってしまう…

とか、

・財布の中に10万円入っていれば1万円は安く感じるのに、1万円しか入っていなければ高額に感じてしまう…。

というような、お金の価値が心理的なもので変わってしまう考え方をいうそうです。

 

思い当たる節、ありありです(汗)

まさに、「メンタル・アカウンティング(心の家計簿)」ですね。

 

コンサル的にメンタル・アカウンティングを経営で例えるとするなら、

「利益が出そうなので、決算期末に車やその他の固定資産を買った」、

というところでしょうか。

 

ちなみに上記は実際にあった話ですが、

これは

①その年度の節税対策にあまり効果がない(減価償却費は月割按分)

②納税資金を減らしてしまっている(支出しなければ70%は手元に残る)

などの誤った事例ですので、経営者の方はお気をつけください。

 

しばらく前に、パチンコで稼いだお金で家を立てた、という芸人がいました。

こうやって得たお金でも、価値を心理的にコントロールすることができるなら…

考えるのは簡単なんですけどね。